宇宙から「潮目」を検出 - 人工衛星を活用してイサダ漁の効率化をサポート -

2020年11月11日
インフォメーション
 リモート・センシング技術センター(RESTEC)は、経済産業省が公募した「令和2年度 政府衛星データのオープン&フリー化及びデータ利用環境整備・データ利用促進事業(オープン&フリー衛星データ実証事業:以下「本事業」という。)」において、株式会社星座、岩手県水産技術センターとともに、本事業に採択されたことをお知らせいたします。
 ■実証事業名:「SHIOTAN - 衛星画像から潮目を特定し、イサダ漁の効率化をサポート」

 春先に捕れる「イサダ(ツノナシオキアミ)」は、岩手県の水揚げ量日本一でもあり、主に釣りの撒餌さや養殖魚の餌として利用される重要な魚種です。
 本事業では、岩手県沿岸域で冬季から春季にかけて南下する親潮の前線域(潮目)に多く「イサダ」が密集することで漁場が形成されることに着目し、宇宙航空研究開発機構GCOM-C、気象庁ひまわり、NASA/Terra/Aqua等の人工衛星データ等から潮目を検出し、航行時間・燃油消費量・水揚げ量などの地上データを組み合わせ、イサダ漁の効率化をサポートするアプリケーション「SHIOTAN」を開発します。
 また、イサダに限らず、漁業全般において潮目は重要な情報であるため、本実証を通して高付加価値のアプリケーションが実装されることにより、宇宙利用産業の裾野を全国に広げられるよう取り組んで参ります。

 なお、本事業ではアプリケーション開発を株式会社星座、衛星データの整備・分析をRESTEC、情報提供・実証協力を岩手県水産技術センターとし、岩手県の釜石・大船渡・宮古の周辺にて実証を行います。