PRISM(パンクロマチック立体視センサ)

  • 「PRISM」は、可視域の波長を用いて、(衛星の進行方向に対して)前方視、直下視、後方視の3方向の画像を同時に取得することができる光学センサです。
  • 地表を2.5mの分解能で観測することができ、地図の作成や都市開発、所定の区域の監視など、さまざまな利用方法があります。いわゆる「3D画像」もPRISMのデータを利用して作成することができます。

PRISMによって観測された富士山の画像

  • PRISMによって、2006年2月14日10時30分頃に観測された富士山の画像です。下図に示すPRISMの後方視、直下視、前方視の各画像を用いて高さ情報を抽出し、その上にPRISM直下視画像を重ね合わせて鳥瞰図にしています。※この鳥瞰図は高さ方向を2倍に強調して表しています。

手前は甲府盆地で詳細な町並みや道路、河川の様子が見えるとともに、中央右よりには本栖湖、その奥には冠雪した富士山と山頂へと続く富士スバルラインの様子を見ることができます。

  • 後方視画像
  • 直下視画像
  • 前方視画像

PRISM主要諸元

バンド数 1(パンクロマチック)
観測波長帯 0.52~0.77μm
光学系 3式 (直下視,前方視,後方視)
ステレオ視B/H比 1.0 (前方視後方視間)
地上分解能 2.5m (直下視)
観測幅 70km (直下視のみ)/ 35km (3方向視モード)
信号対雑音比 >70
空間周波数伝達特性 >0.2
ディテクター数 28000/band (観測幅 70km)
14000/band (観測幅 35km)
ポインティング角 ±1.5°(3方向視モード,クロストラック方向)
量子化ビット数 8ビット

※北緯82°および南緯82°を超える範囲は観測不可能です。

PRISM観測モード

モード1 前方視、直下視、後方視による3方向視(観測幅35km)
モード2 直下視(70km) + 後方視(35km)
モード3 直下視(70km)
モード4 直下視(35km) + 前方視(35km)
モード5 直下視(35km) + 後方視(35km)
モード6 前方視(35km) + 後方視(35km)
モード7 直下視(35km)
モード8 前方視(35km)
モード9 後方視(35km)