衛星データを利用した農地の現地確認効率化システムの事業化 - 交付金交付事務における農地調査効率化の実現について -
一般財団法人リモート・センシング技術センター(RESTEC)は、株式会社ニュージャパンナレッジとともに、山口県「令和3年度やまぐち産業イノベーション促進補助金」※1で採択された宇宙利用産業分野において、衛星データを活用した農地の現地確認効率化システムを開発し、山口県で事業化しましたことをお知らせします。
農政業務における補助金の支給等にあたっては、自治体、JA(農業協同組合)などによる、農地に関する管理状況の把握が必要ですが、当該調査は大量の紙資料を用いた作業員による現地調査で行われており、多大な時間と労力がかかるため、効率化が求められています。
そこで、農政業務従事者が、タブレットやスマートフォンを利用した圃場調査の効率化を実現させるべく、衛星解析アルゴリズムを用いたアプリケーション開発を進めてまいりました。
その結果、事前に衛星データから得られる農地情報の状況把握が可能となり、タブレット等で対象農地と現在地を画面上で瞬時に確認できることで、調査効率の向上を実現することができました。また、従来、自治体等が調査時に発生する、地図等紙資料の印刷・処分が不要になります。
事業化に向け、山口県のご協力のもと、本システム検証を進めてきましたが、調査結果をアプリ上で入力できるため、現地確認結果の転記が不要となり、作業負担が大幅に削減されたと言われております。
今後もRESTECは、自治体等が抱える課題解決に向けて、ステークホルダーと協力しながら衛星データの利用拡大を進めていきます。
■RESTEC
衛星解析アルゴリズムの開発を担当。
■株式会社ニュージャパンナレッジ
Webアプリケーション開発を担当。
※1:「令和3年度やまぐち産業イノベーション促進補助金」事業
山口県は、医療、環境・エネルギー、バイオ関連分野及び宇宙利用産業分野における県内企業等の研究開発・事業化を支援し、産業の育成・集積を図ることを目的に、「やまぐち産業イノベーション促進補助金」を創設。RESTECと(株)ニュージャパンナレッジは宇宙利用産業分野で採択される。
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