考古学調査チームによる紛争地域の埋没遺跡調査に貢献

芸術文化観光専門職大学

考古学の調査において、リモートセンシングは極めて重要な技術です。
AW3D高精細版地形データを活用した傾斜角度(Slope)と傾斜角(Aspect)を用いて、現地で確認しにくい微細な高低差を俯瞰的に観察し、調査の重点地域を絞った短期間で効率的な調査に貢献します。

レバノン共和国に存在するアルバス遺跡では、広島大学や芸術文化観光専門職大学をはじめとした考古学調査チームにより、窪地に存在するマウソレオン(大型廟)の発掘調査や地下埋没施設等の探査が行われています。このプロジェクトでは、AW3D高精細版地形データ(DTM)から得られた傾斜角度(Slope)と傾斜角(Aspect)の情報を用いて、現地で確認しにくい微細な高低差を俯瞰的に観察し、観察結果から調査対象地域周辺の分析を行います。調査の重点地域を絞ることで、短期間で効率的な調査を進めることが可能となります。
今後、高精細な地形データやオルソ画像を用いた遠隔での遺跡調査や、時間的制約がある現地調査の計画立案などへの活用が期待されています。

  • AW3D高精細版地形データを活用した傾斜角度(Slope)と傾斜角(Aspect)を用いて微地形を強調表示した全景図の表示例
  • AW3D高精細版地形データから作られたDTMを用いることで、現地で確認しにくい微細な高低差を俯瞰的に観察できる

協力/資料提供/出典:芸術文化観光専門職大学、広島大学