一般財団法人 リモート・センシング技術センター採用サイト

菅家 茉美

Mami Sugaya
経営企画部企画課 / 2013年入社
[プロフィール]
趣味:書道、読書、ピラティス
[目標]
企画力、コミュニケーション能力を通じて成果を出す

Message

言語学から宇宙業界へ

— 菅家さんの大学時代の専攻は英語でしたね。

はい。私の出身地が米国カリフォルニア州の街と国際交流の協定を結んでいて毎年相互に交換留学を行なっており、高校時代に交換留学生に選抜され、短期留学を経験しました。それがひとつのきっかけとなり、世界中の人と自分の発する言葉でコミュニケーションを取りたいと思うようになりました。大学では英語・認知言語学を専門とし、協定校である米国州立大学に1年間留学しました。その一方、日本語学も学び、出身大学の留学生に日本語を教える仕事も行いました。当時は言語学者になりたかったので、大学院に籍をおきながら、国際協力機構の制度で日本語教師として2年間海外で働く道を選びました。

— 帰国後は、JAXAに勤務されていましたね。なぜJAXAを選んだのですか。

帰国後は、それまでの経験を言語学の道で活かすというよりも、全く違う分野、これまで接点のなかった理系の世界に飛び込んで働いてみたいとの思いで、ご縁があってJAXAで働かせていただきました。北海道出身なので大自然の中で育ったということもあるのかもしれませんが、月や星を見ることも好きでしたし、宇宙に漠然とした興味や憧れがあったのかもしれませんね。JAXAでは、経営企画部に属し、初めての異分野で学ぶことが多く、宇宙開発の最前線で様々な経験をさせていただきました。ある時、仕事で地球の衛星画像を見る機会があったのですが、何て地球は美しいのだろうと衝撃を受けたことを覚えています。また、当時の上司の方から衛星データ解析等のプロフェッショナルであるRESTECのことを伺ったこと等がきっかけで、地球観測に興味を抱くようになりました。私たちの地球には、食糧、大規模自然災害等課題への取り組みが必要不可欠ですが、安全で持続可能な社会の発展を目指すために、衛星データの果たす役割とその重要性が高まっていることを知り、日本の宇宙開発技術と私たちの暮らしを結びつけるソリューション事業を財団の柱の事業として展開するRESTECを志願しました。

文系ならではの貢献

— RESTECに入社してからどんな仕事をしてきましたか。

入社してから5年間は経営企画部企画課に所属していました。企画課は、組織の全事業の要となる経営方針や経営戦略、事業計画の策定等に携わる部署です。私は、それら企画立案の取り組みや社内調整の他、政府関係機関はじめ国内外の外部関係機関との調整を行っていました。これまで技術的バックグラウンドはありませんでしたが、RESTECの研究者が直面している状況、組織の事業計画を実現する上での課題を理解するため、頻繁に原局へ足を運びコミュニケーションを図ることに努めました。組織の事業計画を理解した上で業務を行なってもらえるよう、経営戦略、事業計画の背景や宇宙開発利用の動向等も含めて自分たちの意義を説明することも行いましたね。5年間で印象に残っている仕事は、中長期事業計画の改定に携わったことです。経営者が目指す方向性と職員の意識・理解との間にあるギャップの原因を探り、それを議論し解決しながら、最終的には双方が歩み寄ってお互いに理解出来るものに仕上がったと思います。
入社6年目でソリューション事業部研修課に異動し、研修再構築のプロジェクトに携わりました。RESTECは設立の早い段階から研修を財団事業として実施してきましたが、財団の目指す事業の方向性に合わせて、古くなった研修形態や研修内容などを見直し刷新する、という財団の目玉となるプロジェクトです。私は、研修内容及び研修体制の抜本的な見直しを行うことが担当業務でした。研究開発部とつくば事業所の研究者の皆さんと共に見直した結果をもとに、理系の分野において、これまで培ってきた経験や知識を活かして文系としての異なる視点で、ゼロから研修内容を構築して新しい研修事業を開始しました。また、再構築をして満足するのではなく、受講者の皆様の要望を都度取り入れて内容の改善に努めました。お客様との接点を持つことで、何を知りたいのか、何が課題なのか、生の声を直接伺うことができたのは大変貴重な経験になりました。
現在は、文部科学省に調査員として出向し、我が国の宇宙開発利用、宇宙産業振興に関する政策の企画、調整に携わっています。

— それでは、最後に、RESTECに興味を持たれた方に一言お願いします。

新しい宇宙基本計画が6月に閣議決定されましたが、今後は、宇宙産業の活性化へ向けて、他分野への橋渡しを行う人材や海外との連携、国際ルールを形成していく人材が求められます。我が国の宇宙開発技術を対外的に効果的にアピールした広範な分野での宇宙産業の活性化には、私たち文系だからこそ活かせる経験・知識があります。
宇宙開発技術というと、高度で壮大というイメージを持たれるかもしれませんが、私たちの生活に欠かせない技術です。あなたの経験を活かして、より安全で安心な世界の実現を共に目指しましょう。