富を生む砂漠 アタカマ

2022年10月20日
AW3D,チリ,鉱山,砂漠,リチウム

チリ北部に位置し南北約1200キロメートル、東西150~300キロメートルにわたる広大なアタカマ砂漠です。
この画像でもお分かりいただけますが、砂漠全体が高地に位置し、標高は平均して2000mを超えています。
降水量が少なく世界でも有数の乾燥した場所の一つです。
天文が好きな方にはアルマ望遠鏡等天文台の宝庫として知られているでしょう。

産業面では、豊富な鉱物資源が眠る、チリの経済の要の地でもあります。
19世紀、窒素肥料・硝酸・火薬・ガラスなどの原料として用いられるチリ硝石を大量に産出しました。
その産出量は年間300万トンにも上ったと言われています。
ちなみに、硝石は吸湿性が高く水に溶けやすい性質があり、多湿の日本では天然の硝石を産出することはほぼありません。

20世紀に入り技術革新によって硝石の需要が減少すると、次は銅鉱床が開発され世界最大の産出国となります。
世界最大の露天掘り銅鉱山チュキカマタ鉱山もこの砂漠に位置します。
更には、スマートフォンやEVなどに欠かせないリチウムまでも産出しており、その世界シェアは6割にも上ると言われています。
他にも硫黄、金、銀、石英、モリブデンなどの豊富な鉱物を産出し、荒涼とした砂漠がチリ経済を支えています。

地名(国名)アタカマ砂漠(チリ共和国)
衛星画像製品AW3D
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