2012年4月2日~4日に開催されました、”The 5th GEOSS Asia-Pacific Symposium”は、21カ国及び4国際機関より約280名の方にご参加いただき、成功裏に終了致しました。 

ご参加、ご協力いただいた皆様に感謝申し上げます。

 

東京宣言(仮訳)

地球観測に関する政府間会合(GEO)主催による第5回全球地球観測システム(GEOSS)アジア太平洋地域シンポジウムの参加者は、国際連合持続可能な開発会議リオ+20が、グリーン成長に基づく経済に情報を与えるための地球観測の重要な役割を認識するよう求める。特に、地球観測は、自然財産の適切な管理と生態系サービスからの恩恵による経済成長と環境を共に追い求めることにより、持続可能な成長の促進と人間の幸福の向上を実現するグリーン経済への移行を加速させることが可能である。

 

地震と津波、洪水と干ばつ、淡水、海岸、森林の環境における生態系の劣化と生物多様性の喪失、そして気候変動の影響は、今日のアジア太平洋地域における水、食料、エネルギー、健康、生態系サービスの安全性を危うくさせる。包括的で調整された持続的な地球観測と情報は、健全な政策決定の基礎として必要である。また、地球観測は、自然災害や全球的な気候変動に対するレジリエンスを強化し、社会と自然を調和させ、エネルギー安全保障を促進し、低炭素社会を築くため、地域的な協力の不可欠な一部を形成する。

 

データと情報の共有を通じて得られる幅広い知識と経験の効果的な利用は、グリーン経済への移行を後押しし得る。そのようなデータ共有は、十分な説明を経た上での土地と水利用の配分、生態系サービスの適切な評価と保全、環境の持続可能性と経済発展の調和をもたらすであろう。

 

地球観測に関する政府間会合(GEO)は、これまでにアジア水循環イニシアティブ(AWCI)及びアジア太平洋地域生物多様性観測ネットワーク(AP-BON)を進めており、また、GEO全球農業観測イニシアティブ(GEO GLAM)及び全球森林観測イニシアティブ(GFOI)の下での地域協力を推進している。複数国による管轄水域におけるデータ統合に関しては、ユネスコ政府間海洋学委員会の西太平洋小委員会(IOC/WESTPAC)及びアジア太平洋地域における全球海洋観測システムとの協力を議論に含め始めたところである。これらのプロジェクトや活動は、地球観測及び情報の価値を実証し、科学者、実務者、政策決定者、市民及びその他のステークホルダーが協力することを可能にする地域協力のモデルとしての役割を果たすであろう。