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大気環境物質のためのシームレス同化システム構築とその応用

中島 映至(東京大学)

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主な成果
平成24年度の成果  平成23年度の成果  平成22年度の成果
発表論文
概 要
温暖化・大気汚染・都市化の複合影響によって変化する大都市圏の環境に社会が適応するための施策案作成に役立てるべく、次世代の全球大気モデル等を利用し、温室効果ガスである二酸化炭素と大気汚染物質の両方を同化して、それらの発生源および発生量を推定するシステムを構築します。
対象地域
関東平野全域:東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、茨城県、群馬県、栃木県
実施体制
共同研究参画機関: 千葉大学、名古屋大学、九州大学、国立環境研究所、産業技術総合研究所
協力連携機関: 東京都環境局環境政策部、埼玉県環境部、横浜市地球温暖化対策事業本部
関東平野の温暖化・広域大気汚染

 アジア大陸の風下側に位置する日本の大都市圏(関東平野など)では、地球温暖化、広域大気汚染、都市化が同時進行しています。このような地域における温暖化への適応策は、大気汚染と都市化も考慮しながら総合的に行う必要があります。
 そこで本研究では、二酸化炭素と大気汚染物質の双方について発生源および発生量を推定する逆問題システムを構築し、東京大都市圏の大気環境データを同化して、発生源の推定等大気環境のシミュレーションを行います。自治体関係者の協力を得てシステムを高度化するとともに、結果を提供して、適応策の検討に役立てます。

 

研究テーマ2:大気環境物質のためのシームレス同化システム構築とその応用

(1)二酸化炭素の同化と逆問題システムの構築・二酸化炭素の観測データを輸送モデルに同化 ・逆問題解析技術を開発 (2)大気汚染物質・ダストの同化と逆問題システムの構築 ・短寿命ガスおよびエアロゾルの同化と逆問題システムの構築 ・関東平野における同化とシナリオ実験
二酸化炭素観測データ(衛星、航空機、地上観測) 同化 物質輸送モデル 同化 短寿命ガス(オゾン等)、エアロゾルの観測データ (衛星、地上観測)
二酸化炭素全体量の把握 逆問題解析技術の開発 逆問題システムの構築 ・発生源と発生量を推定するシステム ・全球から領域規模まで連続的に動かせる ・温室効果ガスと短寿命ガス等を複合的に扱える
発生源推定・モデル改善
システム開発 新しい化学輸送モデル 既存のモデル
自治体のニーズ・必要な情報を収集、モデル開発に反映 自治体フォーラム (自治体関係者・研究チームの検討会)
シナリオ実験
短寿命ガスとエアロゾルの影響評価
(3)影響評価と適応策の構築 ・温暖化や大気汚染の深刻化に伴う影響評価と、それに対する適応策を検討するためのモデルを構築  ・観測による関東地域の気温分布と大気汚染物質の濃度分布を用いた疫学調査→健康影響を定量的に示すための研究開発 ・関東域における健康被害予測図の作成  データ同化技術による関東地域の気温分布と大気汚染物質の濃度分布+健康影響の評価結果 ・関東地域における気温分布と土地利用の関係の定量化 自治体 気温や大気汚染物質に関する適応策の検討に利用
温暖化・広域大気汚染・都市化の複合影響によって
変化する大都市圏の環境に社会が適応するための施策案に貢献