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一般財団法人リモート・センシング技術センター

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お知らせ

アジア開発銀行受託事業(東南アジア農業統計革新プロジェクト)について

2014年9月22日

水稲作付地抽出画面
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水稲作付地抽出画面

収量推定画面
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収量推定画面

RESTECは、アジア開発銀行(Asian Development Bank:ADB)が「貧困削減日本基金」(JFPR)を用いて実施しているリモートセンシングを用いた水稲作付面積・収量推定に関する技術支援プロジェクト「TA*1-8369 Innovative Data Collection Methods for Agricultural and Rural Statistics (農業統計の革新的収集手法)」を契約コンサルタントとして担当しております。本プロジェクトは宇宙航空研究開発機構(JAXA)が有する優れた衛星技術をアジア途上国の災害管理や、気候変動の緩和・適応などに役立てるための協力案件のうちの一つです。JAXAとADBが2010年7月に締結した協力意向書(LOI)に基づき実施されており、先に開始された洪水予測プロジェクトに続く2件目の大型協力案件です。

本プロジェクトでは、別事業においてJAXAからの受託によりRESTECが開発した米収穫把握ソフトウエアINAHOR*2と、本年5月24日に、JAXAが打上げた陸域観測技術衛星「だいち2号」(ALOS-2)及び、陸域技術観測衛星(ALOS)の時系列の合成開口レーダ(SAR)データ*3を用いて、対象4カ国(フィリピン、ベトナム、タイ、ラオス)の農業統計機関に対して、郡県単位での水稲作付面積と収量を推定できるようにするための能力開発を行います。既存のヒヤリング、サンプリング調査などにより得られる農業統計情報に加えて、本手法による作付面積及び収量が当該国の農業統計部門においてタイムリーに入手できるようになります。

RESTECは、ADBの契約コンサルタントとして、農業統計部門へのINAHORの導入とともにINAHORを用いた郡県単位での水稲作付面積把握に必要なトレーニングを、2年間の本プロジェクト期間内に4回程度にわたり実施していきます。本年8月から9月にかけて各国で実施した第1回トレーニングにおいては、ALOSアーカイブデータをINAHORの入力として用い、各国の対象とする県の水稲作付面積の推定を行いました。また、合わせて各国参加機関のINAHORに対する改善要望を収集しました。今後、これらの要望に基づいたINAHORの改修と、ユーザインタフェースの現地語化を実施していきます。その上で、来年にはALOS-2のリアルタイムデータを用いた作付面積の把握と地上での結果の確認作業を実施していく予定です。

RESTECは、本プロジェクトを通じて、 SAR衛星という天候に関係なく均一性および継続性のある情報収集ツールを用いた正確かつタイムリーな農業統計情報の収集・提供能力の向上を通して、地域の食料安全保障 に貢献していくとともに、国際農業機関等とも密接に連携し、リモートセンシングの農業分野での利用を進めていきます。

*1:TA(Technical Assistance)とは、ADBの援助区分のひとつであり、援助対象国の能力強化(キャパシティビルディング)や知識の強化(ナレッジシェアリング)を行う。
*2:INAHOR=International Asian Harvest mOnitoring system for Riceの略。
*3:人工衛星に搭載したマイクロ波レーダを使用した観測画像。昼夜天候を問わず地表の様子を観測することができる。