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衛星画像販売・ソリューション提供

一般財団法人リモート・センシング技術センター

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財団情報

環境への取組み

人工衛星等のデータを利用した環境への取組みについて

当センターでは、人工衛星等のデータを利用した地球環境のモニタリングや普及啓発活動を行っております。ここでは具体的な取り組みについてご紹介いたします。

土地利用の変化を監視

長期間にわたり定点観測することは、人工衛星が得意とする分野の1つです。

移り変わる土地の様子を鮮明に捉える

新設滑走路と国際線地区とが整備された様子が画像から読み取れる

2010年、羽田空港に2500mの新しい「D 滑走路」が完成しました。建設の過程がこの3枚からわかります。このように、時間とともに移り変わる土地の様子を、ALOSは全球にわたって、2.5mの分解能で捉えてきました。
かつての衛星画像は、衛星自体の位置情報などの誤差が大きく、地図に重ね合わせることが難しいという問題がありました。しかしALOSは、搭載するGPSの能力などが格段に上がったことでその問題を乗り越えました。得られた画像は5m以内の誤差で既存の地図とぴたりと合います。そうした画像がすでに地球全体で整備され、すぐ利用できる形で用意されています。その上、高さや面積などの情報を、解析によって取り出せるのも強みです。これをベースマップとし、他の衛星画像やデータとともに分析することで、あらゆる地域の土地について、将来にわたって、さまざまな有用な情報を引き出す可能性が広がります。

埋め立て前の羽田空港
埋め立て中の羽田空港
新滑走路などが完成した羽田空港

地球に降り注ぐ降水量の変化を監視

地上に観測機器を設置できないような海洋上や山岳地帯の観測も、人工衛星が得意とする分野の1つです。

水資源管理

地球温暖化に伴う気候変動により降雨特性等が変化し、水資源への影響が重要視されています。衛星による降水観測を行うことで、全球での降水システムを把握することが期待されています。JAXAでは、熱帯降雨観測衛星(TRMM)など複数衛星を利用して世界の降雨量分布を公開し、洪水予測などの研究を推進しています。

RESTECは、降雨分布データの作成、解析の支援を行っています。

高波・高潮ハザードマップ作成に貢献

人工衛星は、人や船が立ち入ることのできない場所の観測もできます。

地球温暖化による海面上昇の脅威

地球温暖化によると思われる海面上昇により、太平洋に浮かぶ島々のように海抜の低い場所では陸地が水没するという脅威にさらされていることは、既に大きなニュースとなっております。
また脅威は水没だけでは無く、年々大型化する台風などの影響による大波により、今まで浸水したことのないような内陸部でも、海水による被害が報告されています。
被害想定や避難対策検討のためには、高波などによる浸水域のハザードマップ作成が必要となります。そのために波の高さをシミュレーションするのですが、波の高さは海底の起伏によって変化するため、海岸付近の海底地形の情報が必要となります。
海底がある程度深いところでは船による測量が可能ですが、海岸付近の浅瀬のように船による測量ができない場所については、いままで情報を得ること難しい状況でした。
そこで注目されているのが、衛星データを利用して浅瀬の水深を推定する技術であり、近年の技術革新により必要な情報が容易に得られるようになりました。

財団では、衛星データを利用した浅瀬の水深推定技術により、高波・高潮ハザードマップ作成に貢献しています。

財団が協力して作成した、バヌアツ国ポートビラ周辺における水深マップ例です。

世界中の森林変化や森林破壊を監視

熱帯雨林などの雲が多い地域も、人工衛星のレーダ技術を利用することにより雲の下にある地表面を昼夜天候を問わず観測することができます。

世界中の森林の変化を見逃さない

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ブラジルの広大な熱帯雨林では、長年、違法伐採が問題になっています。その監視のためにブラジル政府は人工衛星画像を使っていましたが、光学センサは雲に遮られるという弱点がありました。一般的にもその点が知られており、雨季を選んで違法伐採を進めるため、実態の把握は難航していました。
そこで威力を発揮したのが、ALOSのPALSARです。天候や昼夜の影響を受けないのみならず、PALSAR の電波は波長が長く(Lバンド)、森林を見るのに特に適しているのです。草や葉などはすり抜けて、樹木だけに反応します。Lバンドを持つのは、各国のマイクロ波センサ搭載衛星でもALOSだけの特長で、ブラジルの事例では、伐採エリアの特定などに大きく貢献しました。
ALOSのデータは、地球環境保全へ向けて各社が行う植林事業にも有用です。2007年~10年については、全世界を25mの分解能で整備したデータがすでにあり、場所を問わず樹木の変化の状況がわかります。ALOS-2にも同様のセンサが搭載予定のため、併用することで、過去から今後まで長期間にわたって変化を追うことが可能になります。

PALSARが森林破壊をモニタリング

左図はブラジルの森林を光学センサで撮影したものです。その上にPALSARで見た森林(黄緑色部分)を重ねたものが右図であり、黄緑色部分の中の黒くなっている箇所が伐採地です(合法的伐採も含みます)。雲の影響を受けることなく伐採されているか否かがはっきりとわかります。また、異なる時期のPALSAR画像を2枚重ねることでその期間中に新たに伐採された場所が特定できます。この森林保全・違法伐採監視のプロジェクトは、JICAの協力のもと、ブラジル環境・再生可能資源院(IBAMA)、連邦警察科学技術局(DPF)が実施し、財団も技術協力しております。

今回、上記協力における功績が認められ、平成26年度の第2回宇宙開発利用大賞 環境大臣賞を受賞いたしました。

未来を担う子供たちへ

未来を担う子供たちに、財団講師を派遣する「出前事業」の出張サービス。難しい環境変化のお話も、衛星画像により具体的に判り易くなります。

未来を担う子供達と考える“地球環境” つくば市立高山中学校 出前授業報告

2013年5月15日(水)に、つくば市立高崎中学校においてRESTEC職員による出前授業を実施しました。

昨年度に引き続き、1年生3クラスの約100 名の子ども達に「宇宙から見た環境問題」についてお話しをしました。リモートセンシングは大人でも難しい内容ではありますが、子供たちは普段なかなか見ることの無い衛星画像や話に興味を持ち、途中で出題したクイズにも積極的に参加し、地球環境の“今”がわかることを感じてもらえたのではないでしょうか。

高崎中学校の関係者の皆さま、今年も貴重なお時間をいただきありがとうございました。

なお、本事業は、つくば市教育委員会主催のつくば科学出前レクチャーの一環として実施しました。

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未来を担う子供達と考える“地球環境” つくば市立高崎中学校 出前授業報告

発展途上国への技術移転

広範囲に定点観測できる人工衛星データは、発展途上国などの地上での観測体制が十分ではないとところで、大きな力を発揮します。RESTECでは解析技術などの技術移転を通して、発展途上国への環境活動に貢献します。

技術継承のための仕組みづくり

RESTECでは、従来の研修事業をさらに進化させ、各機関がリモートセンシング技術に関する自助能力を高められるよう、その能力開発や強化に留まらず、技術継承のための仕組みづくりまでを考えたキャパシティビルディング事業を目指しています。

JICAや世界銀行などと連携し、海外リモートセンシング利用機関の技術者育成を目的とした日本国内での技術研修を始め、RESTEC講師の海外派遣による研修を実施します。

多様な利用目的に合わせた研修

環境、食糧安全保障、国土基盤情報整備、防災等、多様な利用目的に合わせた研修コースの細分化の要望に応えるため、シンクタンク事業との連携により、各国の利用状況、事例情報の紹介や、教育ツールの機能強化など、ニーズに柔軟にお応えします。

本社には、ネットワーク環境とデータ解析機器を完備しセミナールーム(定員30名)を有し、ICT技術を駆使した講座の開催が可能です。