夏季と冬季 北京の地理から

2022年02月03日
AW3D 5mDSM 中華人民共和国北京市

中国の首都北京市は、夏と冬ふたつの季節の世界的スポーツの祭典を開催する初めての都市となりました。

北京市は広大な河北平原の北端に位置する内陸の都市で、面積16,410.54㎢のおよそ6割は山間部が占めています。
姉妹都市でもある東京の面積2,194㎢と比較するとその広大さが実感できるでしょう。
岩手県とほぼ同緯度に位置しますが、大陸性の気候により、夏の気温は30℃を超える一方、冬は氷点下の厳しい寒さになります。

北京市のAW3D 5m標準データの画像をご覧いただくと、北部から西部にかけて山脈が連なっていることがよくわかります。

山々の標高は400m~1500m程度で、中には2000mを超えるものもあります。
北部の燕山山脈には万里の長城として有名な八達嶺があり、その標高は1015mです。
東京都で人気のハイキング地高尾山の標高599mと比べるとその山並みが峻険なことが想像できます。
一方、平野部の標高はおおむね50m以下と非常に平坦で、北京市の中心部はここに位置します。

夏季の2008年大会では、多くの競技が平野部の北京市中心部で実施されましたが、2022年2月4日から開催される冬季2022年大会は平野部と山間部の3つのゾーンで実施されます。

一つ目は開会式が行われるスタジアム「鳥の巣」を擁する北京市中心部のゾーン。
SDGsを意識し、ほとんどは2008年大会の会場を活用します。
2008年大会にバレーボールが行われた首都体育館がフィギュアとショートトラックの会場になるなど、氷上の競技会場の多くはこちらになります。

二つ目は、中心部から北西へ75㎞の山間部に位置する延慶ゾーン。
このゾーンには、アルペンスキーやボブスレーなど、山間部の地形を生かした競技会場が多く設けられています。

三つ目は北京市の北西に隣接する張家口市の張家口ゾーンです。
中国の人気スキーリゾートエリアであるこのゾーンでは、フリースタイル、クロスカントリー、ジャンプなどスキーやスノーボード競技が主に行われます。

夏季と冬季、どちらの競技も実施できる理由の一つに、その地理的条件がありました。

地名(国名) 北京(中華人民共和国)
画像製品 AW3D 5m標準データ
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